【第27回7月3日分】「特異点」ディスカバリー部門 エントリー


令和哲学
AWARD

特異点ディスカバリー部門

ジャパン・スピリッツさん

今日の特異点

7月3日第27回の令和哲学カフェは、テーマ「感情とは?」の二日目です。

スタートは、中島みゆきの「糸」の音楽をみんなで聞くところからでした。
みゆきさんの「糸」は、私も好きで何度も聞いてきましたし、カラオケでも歌いたいお馴染みの曲です。カフェと同時平行で昼の時間帯に配信されている「ランチ・クエスチョン」でも取り上げられていたので、改めて聞かせていただき、スタートからウルウルとしていました。

この「糸」の歌詞では、縦の糸と横の糸が出会って布が織りなされていく出会いがテーマになっています。この歌詞を題材にして、意識を拡張していく集団コミュニケーション手法であるWHTを使っての討論となりました。歌詞中に、象徴的なことばが登場します。その一つが、“ささくれ“です。(「なぜ生きてゆくのかを迷った日の跡の”ささくれ“」、「夢追いかけ走ってころんだ日の跡の”ささくれ“」)

Noh先生から問いかけは、「“ささくれ”のような人生について、どのように思うのか?」

5人のメンバーのそれぞれの観点からの主義・主張と背景の説明がありましたが、当然ながらみんな異なる意見なんですね。これが観点の問題を引き起します。それぞれの意見について、お互いにどのようにとらえているのかの質問が先生から投げかけられていきました。

混乱をしていきながら、深い理解に導かれていきます。異なる意見が、お互いにどんな関係にあるのか?どのように繋がっているのか?表面だけみていてもつながりませんが、その背景を深堀りしていけば、繋がっていくポイントが現れてくるのです。Noh先生は、そのことを理解しているところから質問を出されていらっしゃるのだなと思いました。これは“技あり”だと思いました。

その場をどんな結果に導いていくかを“質問”という道具を使って、きれいに導いています。リーダーがリードするということがどういうことなのかを表していると思いました。「リードしていくためには、何を質問すべきなのか?」という問いの重要性に気づきます。WHTの最後には、先生から解説をしていただきますが、ようやくその時に「なるほど!」と理解できるくらいカオスの状態だったものが、霧が晴れるように整理されていました。鮮やかな切れ味だと思いました。

 また、WHTの姿は、組織集団のあり方に繋がるものだと思いました。組織集団は、価値生産のために疎通交流が必要ですが、その疎通交流の質によって、価値生産の質に雲泥の差が現れるはずですが、このWHTを組織集団の日常に取り入れることで、すごいことが起こるでしょう。それは、先生のおっしゃる通り観点の問題が宝物に変わるからです。事業現場では、意思決定のための意思疎通のプロセスにおいて、異なる意見によって摩擦衝突が繰り返されています。この問題が解決できないために、上下関係をつかったり、駆け引きしたり、声の大きさや勢力の大きさを使ったり、妥協・妥結するようなことをやらざるをえない状態でした。しかし、これが高い次元で融合・統合されていく道があるのだと知りました。アイデアが溢れ、創意工夫が溢れて、相乗効果シナジーを爆発させることができれば、それは偉大な意味・価値に転換をしていくことが可能になります。それが一人では決して得られないチームプレーの大きな喜びです。それがわかるのがWHTですね。まずは、企業や団体の経営者・リーダーは、真っ先に学ぶべきだと思います。

私は、機会をつくってはこのWHTが観れるこの令和哲学カフェを紹介していきたいと思っております。

価値基準や意見が異なりばらばらになって「ささくれ」て、もどかしく、悲しく、痛みと孤独で、自己憐憫に陥っている私たちが、縦の糸となり、横の糸となって真の出会いが織りなされて「仕合せの布」になれば、それが英雄産業となり、全世界がこの一つの布で覆われていくことでしょう。おしまい。

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