【第45回7月29日分】「特異点」ディスカバリー部門 エントリー


令和哲学
AWARD

特異点ディスカバリー部門

Jinnai Erina

陣内 絵里奈さん

今日の特異点

今回、WHTで5人の討論者が「深い考え、思惟をするための中心道具とは?」のテーマについて、それぞれの主義主張を出し合ったあと、ノさんから「何を記憶させることで、その集団の結集と生産性を高めたか?」という投げかけがあり、「記憶」というキーワードでニーチェ哲学の解析がありました。
最初はなぜここで「記憶」が出てくるんだろうと思いましたが、そのあとの話がとても衝撃的でした。

人間が「記憶」することができて、他の動物にはない「理性」を持つことができるまでの過程で、どれほどの強烈なショックや痛み、恐怖を植え付けさせられてきたのか。
制約されたルールや道徳を記憶できない者には残虐な拷問などの罪や罰を与え、本来の野性も無限の可能性も殺し、そこにどれほどの血が流れたのか。

ニーチェが宗教(キリスト教)を奴隷道徳だと切り、自由に生きよ、超人になれ、英雄になれと叫んだんだ裏には、憤怒と人間仲間への深い愛があったのだと思いました。

そして今まで、人間が動物と違って理性を持っていることは当たり前のことだと思っていたのですが、野放しにしていたら人間も動物とそんなに変わらず、本能のままに生きて秩序がつくれない。
だから、二度と忘れないような強烈なショックと苦痛を与えて、「やってはいけないこと」を繰り返し記憶させて、理性というものを持つようにさせ、集団(共同体)の秩序をつくっていたということがわかり、人間の理性に対するイメージが全く変わりました。
デカルト、カント、ヘーゲルが、「理性」という言葉を簡単に使っていたの対して、ニーチェはそれを切ったというのも、凄くうなずけました。

そんなニーチェでも、心については明確に解明できてなかった限界があり、それを補うことができる令和哲学の価値も改めて感じました。

そしてさらに、「記憶」ということに関しては、日本は集団全体で大きな痛みがあることを、改めて思いました。
戦争で体験した焼夷弾と原爆によって、二度と立ち上がることができないような強烈な記憶を、日本は持ってしまった。
その記憶をヒーリングし、真理の剣となる日本の新しい哲学を道具に、再び立ち上がって、文明的危機に直面している人類を救う突破口になってほしいというノさんの懇切な想いも、ひしひしと感じました。

人類の今までの思惟、記憶を無駄にせず、ゼロからからすべてを生かして、美しい人類歴史、One Worldへ向かう道具にしていきたいと思います。

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