【第89回9月29日分】「特異点」ディスカバリー部門 エントリー
令和哲学
AWARD
特異点ディスカバリー部門
山田 彩香さん
今日の特異点
今回の令和哲学カフェは「絶対的自由になるための条件とは?」
というテーマから始まりました。
ところで、今の日本では、国民的俳優の自殺という衝撃的な事件が続いていますね。このような状況で、今の日本が自由で平等で健康な国と言えるのでしょうか?
今回の令和哲学カフェの中で、この事件に関して、ノさんはこう言われました。
「これは教育の問題。人間が何なのか教えないといけない。
秩序に従う人間をつくる教育ばっかりするから。
外見ばかりいいねをして、建前のコミュニケーションして、
ヒーローにさせて、裸の王様のようにさせた。
それを日本社会に訴えているんだ。」
この発言にとてもショックを受けました。
私たちが目で見た世界でチヤホヤして、担ぎ出すことによって
裸の王様にさせている。
亡くなられた俳優さん達は私も好きな方々でしたし、
本当に多くのファンに愛されていたはずの人です。
それでも、真理がわからず、本物の自分が何なのかわからず、
国民の要望にこたえ続け、夢や希望を売り続ける世界の中で活躍し続けることは、ものすごいプレッシャーなのだと思います。
結果的に、建前と本心のギャップを埋めることができず、生きる意味を見失ってしまう。
そんな中で、私たちが美しさやお金や地位や名誉で人を判断し、その社会を良しとすることは、間接的に人を死に追いやっているのではないか・・・
そして、誰もが憧れモデルにするような人でさえ自殺をする社会だったら、誰も夢や希望を持つことはできないでしょう。
今の日本社会の人間的モデルの限界を痛切に感じましたが、
その根本原因は教育なのです。
今回のテーマに戻りますが、ニーチェは、「自由とは責任」だと述べています。
「自分の感情、考え、欲求などを統制することができて自分の中での勝利ができること。
その勝利ができて、外のどんな力にも勝利することができる。
それが自由になる。
その自由の範囲が、自分の自由の範囲になり、自由の領土になる」
これからの日本では、本当の意味での自由を獲得した人、
自由の領土を広げられた人がモデルになっていくべきではないでしょうか。
美しさやお金や地位や名誉、その幸せ成功ではなく、
どれだけ自由の領土を広げられたのか。
その成功者が国民的ヒーローになっていく。
令和哲学カフェを通して、すべての基準点が
目で見ないところから出発できる人間があふれる、
真に自由な社会をつくっていきたい。
その気持ちに立ち戻る回となりました。
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