【第60回8月19日分】「特異点」ディスカバリー部門 エントリー


令和哲学
AWARD

特異点ディスカバリー部門

Jinnai Erina

陣内 絵里奈さん

今日の特異点

8月19日(水)は、テーマ「ドゥルーズと尊厳」の最終日でした。

 


最初に約20分で、「哲学とは何か」から、カント、ニーチェを代表とする西洋哲学の流れを、重要なポイントをおさえて令和哲学者ノさんが解説してくれました。これがとても明確な整理で素晴らしくて、カント、ニーチェ、ドゥルーズがどの観点(次元)からこの世界を認識していたのか、どんなメッセージを当時の世の中に訴えていたのかを改めて理解することができました。


ドゥルーズは令和哲学カフェではじめて知った哲学者ですが、物理学のひも理論、M理論のレベルまで理解していて、さらにお釈迦様の「諸行無常」も研究していたそうです。そんな人がいたなんて凄いと驚きました。

 


そして何より、ノさんが表現するニーチェとドゥルーズ、めちゃくちゃカッコいいんですよね。凄く本質を突いてて、エネルギー込めて解説されるので、聞いたらきっと多くの人が、特に若い人ならよりもっと、「ニーチェみたいな生き方したい!」と憧れるんじゃないかと思います。(興味ある方は令和哲学チャンネルにアップされている「第49回 ニーチェ哲学とカント哲学の比較・前半まとめ」の最初のノさんの解説がおすすめです)

 


ニーチェとドゥルーズのキーワードは「今ここ」。


今ここで、宇宙自然も歴史文明も、過去も現在も未来も、すべてを使って、どんな希望のストーリーを生み出すのか。どんな過去にもとらわれない、どんな知識、倫理、道徳にもとらわれない、大自由の心で常に生きることができたら、どんなに楽しく、ワクワクするか。


人間の脳は過去に縛られてしまう機能的な癖・限界があるので、その脳に勝って、心を主体にした生き方ができれば、本当にニーチェのいう大自由な「超人」の生き方ができると思います。なので、理解するレベルから、実践して習慣化するレベルまで落とし込んでいきたいですね。

 


質問コーナーでは、尊厳についての質問と、ドゥルーズ哲学と令和哲学の違いについての質問がすごく学びになりました。


尊厳は、一般的には尊厳死をイメージする人が多いと思いますが、令和哲学では尊厳を「比較不可能な絶対尊厳」と言ってて、ひとつしかないことが明確に腑に落ちたときにその意味が繋がって理解できると思います。令和哲学では、今まで説明することが不可能だった「絶対世界と相対世界の関係性」をイメージ言語という新しい言語で説明可能にしています。


それと、脳の認識の癖も同時に理解することが必要なのですが、これらはすべて25年間かけて教育体系化されたもので、自分自身が絶対尊厳そのものの存在、唯一無二の存在ということがわかる教育が日本で誕生していることは、とても希望だと思いませんか。


お金中心、利益中心、効率重視で、どんどん機械化されていく現代社会で、人間の尊厳が破壊されていることは多くの人が感じていることだと思います。鬱や自殺も、尊厳が毀損されて、自分の存在価値がわからなくなってしまってることが大きな原因の一つだと考えたとき、尊厳は、教育の重要なキーワードになると思います。令和哲学を通して、一人ひとりが自分の尊厳を取り戻すことができて、お互いの尊厳を認めあい、大切にする社会になればいいなと思っています。

 


また、ドゥルーズと令和哲学の違いについては、観点を、3次元の物質(粒子)からエネルギー、さらに心(オリジナルマインド、源泉的動き)まで引くことができたときに、同一性を認識できるけれども、ドゥルーズはそこまで究極に引くことはできていなかったという違いを理解することができました。


やはり、心の領域は、西洋より東洋が得意分野なんですね。仏教の9段階の禅定にもあるように、心と一口にいっても、考えや感情ではないもっと深い心をマスターして、現代の最先端の数学、物理学の理論までも統合できてしまう、心の数式化ともいえる「0=∞=1」を基準点に置いて物事を観ることが、ニーチェのいう「超人」の生き方を体現していくベースだと思いました。

 


最後に出演していた討論者の若者(大ちゃん)が、「大学でもディスカッションはあったけど、みんなやる気なくて面白くなかった。このディスカッションは楽しかった。 こういう教育の場が欲しかった」と語っていたのがすごく印象的でジーンときました。彼だけなく、きっと多くの若者が本当はこういうことみんなと語りあいたいし、真剣に考えたいと思っているんだと思います。


そんなニーズにぴったりの令和哲学カフェ、もっと多くの人に知ってほしいなと思います。

 

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