【第128回11月27日分】「特異点」ディスカバリー部門 エントリー


令和哲学
AWARD

特異点ディスカバリー部門

Hatsumi Katase

片瀬 初美 さん

今日の特異点

『死に方勝負』

今夜の令和哲学カフェは、2期の最初のファシリテーターである、長岡美妃さんの5日目最終回でした。
令和哲学者ノ先生が登場し、質問道場が行われました。

冒頭で長岡さんがニーチェの名言をいくつか紹介してくれました。
どれも力強いメッセージで、私が特に胸に響いたのが、

『世界に君以外には、誰も歩むことの出来ない唯一の道がある。
 その道はどこに行き着くか、と問うてはならない。
 ひたすら進め!』

でした。

まさにニーチェは誰も歩むことのできない唯一の道をひたすら進んだのではないでしょうか。
そして、先陣を切る者にはそれは茨の道であり、孤独な戦いであったと思います。
ニーチェが没したのは1900年。
ニーチェの哲学は彼の生きた時代には最先端過ぎて理解されなかった。
時が早すぎた。
きっと現代に生まれたかったことでしょうね。

令和哲学カフェ第2期1日目の冒頭で、第1期では哲学を作る材料をたくさんもらった、例えるなら、材料は鉄、
第2期ではその鉄を使って侍の命である刀を作り、その刀で侍の勝負をしていくのだ、というような説明がありました。

日本には西洋にはない、侍の文化があります。
常に真剣勝負の世界、死と隣り合わせに生きていた侍は、死が身近なものでした。

葉隠の有名な言葉に『武士道といふは、死ぬ事と見付けたり』があります。
生きることと死ぬことは同義だったように思います。
凄まじい潔さ、「死に方勝負」の世界。

明治維新で侍は命以上に大切な刀を手放しました。
それでも日本には侍精神が生き続けていたはずです。

それが昭和の大東亜戦争で敗戦し、日本は戦争犯罪国家として裁かれました。

明治維新であれほど勢いをみせ、自信に満ちていたのに、敗戦により日本の自信感・誇りは木っ端みじんに打ち砕かました。

それでも生きていかなければならない。
心を殺し、戦後は目覚ましい復興、経済成長を遂げ、メイドインジャパンで世界を圧倒。
働きバチと海外から揶揄されても、ただただ仕事に打ち込み、経済的豊かさを手にしました。

それが、平成に入りバブル崩壊、上昇し続けていた日本経済は大打撃を受け、一気に転落、
それからは長い不況時代に突入しました。

激動の昭和、諦めの平成を経て、今、時は令和。

ニーチェ没後120年の時を経て、ニーチェ哲学と令和哲学が出会いました。
西洋のニーチェからのバトンを、侍日本が受け継ぐ時が来ました。

この時代に生きる私たちは、彼が成し得なかった境地にたどり着き、1を土台にした「死に方勝負」をしていく。
侍の「死に方勝負」は、日本人である私たちだからこそできること。

生きるとは何か、人間とは何か、人間は何を知るべきなのか、の問に対する答え、それが侍の真理の刀。
令和哲学には戦う刀があります。

戦う相手はもはや西洋ではありません。
目に見えるものを「在る」と思い込む、錯覚に支配された人間の5感覚脳です。

「あるのが当たり前」から「無いのが当たり前」の世界へ大きく基準点を移動させること。

脳に勝利し、侍の心感覚を研ぎ澄ます偉大な勝負の始まりです。

「もう二度と熱くなるものか」と、封印した誇り・気高さを取り戻し、日本が蘇ることを確信しています。

令和哲学アワードの詳細はこちらより

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