【第138回12月14日分】「特異点」ディスカバリー部門 エントリー


令和哲学
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特異点ディスカバリー部門

Japan Story

ジャパン・ストーリーさん

今日の特異点

第二期4番目のテーマは「破壊」。4回シリーズ第一日目の課題は「破壊の前奏曲(プレリュード)」、ファシリテーターは、森 貴司(ニックネーム:きじ)さんです。

”破壊”について深めていくために、始めにKinKi Kids の「愛されるよりも愛したい」の歌詞「ギリギリの大人たちが積み重ねてる全てのもの 壊さなきゃ新しい明日は来ない」が紹介されていました。象徴的ですね。

きじさんはかつてプラントのエンジニアで、シンガポールで働いていた時に現地の同僚から、働くことの意味価値についてカルチャーショックがあり、「人間が何のために仕事し、何のために生きるのか?」という問題意識が深まったそうです。
多くの日本のサラリーマンは何のために働いてるのかもわからずに、目先のことで精一杯になっている現実の姿とも重なります。

そして、その問題意識は、
「人間が作れる一番大きなものは何か?人間が作れる一番長く続くものは何か?」
という問いになりました。

その問いへの答えは、”組織と歴史”となったそうですが、それは後々令和哲学カフェがトレードマークにしている”英雄産業”に繋がっていました。

きじさんがかつて令和哲学者ノジェスに出会った時、「出る杭は打たれる。でも、打たれ続けてよく折れずにここまで来たね」 と言われて、泣くしかなかったそうです。「この人は、何でここまで分かるのだろう?!何かを知っているに違いない!」と思い、令和哲学を学び始めたとのことでした。

WHTでは、「破壊とは何か?」「破壊をどう認識するのか?」の質問からスタートしました。
出演者の主張と討論から、「破壊とは変化であり、それは瓶鳥の中であり、だから瓶鳥の中は破壊そのもので、私たちは目で見たら破壊しか見えない」という結論になりました。

さらに、破壊の意味価値を深めるため、「破壊は、絶望なのか、希望なのか?」という問い掛けがありました。

「絶望と希望は、同時にある。自分で破壊したら希望だけど、他者が破壊したら絶望。コインの裏表であって、どちらにも取れる。破壊によってイノベーションが起きるから希望だ。破壊によって、選択肢が増えるから希望だ。ある枠組みの中で、変化しないのはつまらなく、破壊こそが希望となる。」といった主張がありましたが、

そこで、ショックな問いが投げかけられました。
「原爆という破壊は、絶望なのか?希望なのか?」と。

それは「絶望的な破壊が起きた時でも、それでも希望といえるのか?」という問いでした。
「絶望によって、これまでをチェンジすることに使えるし、強くもなれるし、目覚められれば、それは希望になる。」という主張がありました。

それに対して視聴者からは、「絶望をしっかりとらえないと希望にすることもできないのではないか?」という問題意識が投げかけられて、理解が深まりました。

また、「絶望か希望かを選択すれば、その選択肢はいずれかの破壊を意味するので、絶望と希望をつなげていくためには、どう理解したらよいか?」という質問に対して、

「絶望か?希望か?という二者択一の選択肢を質問してきたその質問自体を破壊してしまう、つまり絶望も希望もなく、全部を破壊してしまうことが必要だ」という趣旨の回答がありましたが、これこそ瓶鳥の外の境地だと思いました。

今回のテーマは、”破壊”ということですが、初日の場は、これまでの知識や考え、価値基準、判断基準を破壊しようとするファシリテーターきじさんの意志を感じるものでした。

この”破壊”の理解による行きつく先が、どのような希望になっていくのか、これからの展開が楽しみです。

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